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Posted by さがファンブログ事務局 at 

有田焼カレー物語.....10

2016年02月26日

創ギャラリーおおたも1周年....2周年.....そして3周年を迎えようとしていました......。

オープンした時にはいつまで続くかと悩みながらの毎日......。

レストランもギャラリーのお客様も順調に増え、福岡、長崎、さらに山口県や宮崎県までひろがりを見せていました....。


陶芸家の方、アーティストの方も素晴らしい方々が勢ぞろい.......。

名実ともにギャラリーカフェレストランの基礎が整い始めていたのです....。

経営状況もかなり良くなって来ました....。

オープン時の一日3組のお客様の頃が夢のようです.....。


その頃ちょうど久しぶりに学生時代の同窓会があり、専業主婦が夢!!といつも言っていた創業者が

小さいながらも経営者になっていることに皆かなり驚いているようでした....。


クラスでもかなりおませで子供の頃からお節介.....(笑)....。

一生懸命、困った人の面倒を見るのが大好きな子供.......。


子どもの頃はそんな子はクラスの人気者!.でも、、、、..。


大人になってもその性格は変わらず、作家の方や、スタッフの方が何かあると飛んでいきました....。


今考えると本当に.ただのお節介は、大変迷惑だったかも知れないと反省したり行ったり来たり.....(笑).....。


子どもがいるスタッフの方がいるとあえて土曜日日曜日はお休み頂きその分を一生懸命働きます.....。

家族が風邪をひいたら、自分では買えない高いサプリをスタッフの家族の為に購入したり....。


スタッフは一番の家族だからと身をもって守ろうとしていた矢先......


ある朝.......。

起き上がろうとしていた体が重くて全く動きません.....。

起き上がれないのです......。

それでもどうにかお店に行くのですがそのまま....倒れてしまいました.....。

スタッフや家族はびっくり。。。。。.

しばらくお休みを頂く事になりました.....。

数日お休みすれば大丈夫!!

とたかをくくっていたのもつかの間。。。。。

検査結果により、過労による肝機能障害と腎盂腎炎....との結果が出てしまいました......。


そういわれてみると今年になってから体がなんかだるくてきつかった.....。


それでもお休みするわけにはいかない.....。

するわけにはいかないのです.....。



それでもこのままだと......。


なんと、スタッフの方々が私達で頑張ります.....,!!!

と申し出てくれたのです。

考えに考えた末、思い切って入院することになりました....。

これ以上の感謝はありません。

感謝、感激です!!


しかし、病気で入院するなんて人生初の経験です......。


後ろ髪をひかれる思いで泣く泣く福岡の病院へと入院することになりました......。


入院したその病院は、、、、。

全国に数件しかない、食事療法と断食療法での貴重な病院です....。

自分の治癒力を信じて治すというやり方が、薬膳や生食を学んだ創業者ににぴったりです。

入院患者も、意識の高い経営者が多く、友人が増え、ますます元気になりそうです(笑).。


こんなにのんびりさせて頂いていいのだろうか....。

と言う位、のんびりさせて頂きました.....。


全てには意味ががある事!....と言う事を学びながら毎日を楽しく丸々2か月間を過ごします.....。


1ヶ月位はぐったりしていた身体も入院、2ヶ月目に入ると、、、、

そうこうするうちに元気になり.....どうにか退院も出来るようです.....。


毎日毎日気になるのはお店の事....考えないようにしているけど思いは馳せます.....。


なるべく治療に専念してきたけれど.....。

もうそろそろ.....いえ、やっと.....。

ああ......無事に退院です....。


みんな元気だろうか.....。

子ども達はもちろんの事、スタッフや、お客様の笑顔が目に浮かびます....。

早く帰りたい.....。


気がはやる心を秘めて帰り着いたおおたに戻った瞬間、なんと、目を疑うような光景が......。

ああ。。。数日はゆっくり子供と過ごしたい......。

そんな甘い考えはもろくも崩れさるのでした.....笑。


理想と現実......創ギャラリーおおたの一楽章はここで幕を閉じます........続きは........。


大きな目標はゆっくりと急げ........渋沢栄一












  


Posted by 有田テラス at 10:28 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

有田焼カレー物語.....9

2016年02月25日

1997年夏.......創ギャラリーおおたは無事に一周年を迎えました......。

あちこちぶつかりながら....悩みながら....苦しみもがきながら......。

それでも沢山の方々に支えて頂きながら、こうして1周年を迎える事が出来ました.....。


創業者が具合の悪い時はもちろんの事....子どもが39度の高熱が出ようが、どのような事があろうと、ご予約を頂いている以上は営業をお休みすることは出来ません....。


専業主婦が夢だった人間がここまで頑張らないといけない理由はのちのち明かされますが

お誕生日であろうがなんだろうが、朝から夜中までの立ちっぱなしの生活は変わりません....。

かえってお客様が増えれば増えるほど、ありがたくも仕込みの量は比例して増えるのです....。


まだまだ無我夢中の毎日です.....

この時の唯一の楽しみは、作家の方々とのたわいないおしゃべり.....。


作家の方は皆、純粋で心が綺麗.....。

優しい人たちが多くその方々の人間性が作品にも表れます.

中には元気いっぱいの方もいらっしゃいますが(笑)...。

ほとんどの方々が優しく心が癒されます.....。

この方々に出会わせて頂いただけでお店をオープンして良かったとつくづく思いました.....


ある日....

その日は、夜営業を一人でしていると......。


どこかで大きな声がします...有田界隈のお客様がお酒に酔った勢いで、わからずに入店してしまいました。

さあ。お店は満席....大変です.....。


「おおい....焼酎持ってきんしゃい~....。」

「申し訳ありません......こちらはお酒はおいてございません.....。」

「何でもよか~....はよ、持ってこんば~....。」


お客様は固まっています...。

ご家族連れの子供さんは泣きだす子も出てしまいました.....。

皆さま、大丈夫です~.....と言いたくても声が出ません....。


たった一人でどうしようかと思っている...その時....。


一組のカップルの男性が、颯爽と立ち上がり、何やら酔ったお客様に一言二言.....。

するとその方はあっと言う間に....悪態をついて、出ていかれてしまいました....。


ホッとするやらなんとやら....。

助けて頂きましたお客様には感謝感謝です.....。

狐に包まれたような瞬間でした...。


本当は怖くて泣きそうでしたが、毅然とお客様にお騒がせのお詫びをお伝え致します......。

お客様に助けて頂くなんてとても恥ずかしかったけど......まだまだです。


あれから....そのお二人は、めでたく、ご結婚され..男の子と女の子の素敵なパパになり

それからも何度もおおたに足を運んでくださいました....。


また年が過ぎ......。


丁度昨年、東京行きの飛行機に搭乗した時に、本当に偶然にも、その素敵なご主人様に空港でお会いしました.....。

わあ、偶然ですね...しかもお久しぶりです.....。

聞けば子どもさんが受験で付き添いだとの事...。

もうそんな大きくなられたのですね~.。


お話に花が咲きます....。

ところであの時、あの酔ったお客様に何と言ったのですか....。

おたずねしてみました...。

いやあ...実は......

警察だ....営業妨害で逮捕するぞ!...さもなければさっさと出ていきなさい.....!!

と...。


なんとびっくり!!...あの時若い素敵な旦那様は警察官の方だったのです....。

お休みなので、今なら大変ですが..もう時効ですよね.....(笑)...と..。

何ともはや.......(笑).....

さらにあの時は初デートだったこと......。

あれがきっかけでおおたに来るたびに創業者が、その時奥様...奥様と言っていた事でかえって、結婚を意識した事.....。

早合点だったことがキューピット!になったと(笑)......。


こうしたエピソードは数知れず....。

意外にもせっかちなのです(笑)。。。。。。



こうしてお客様に何度も助けて頂きながら歩んで参りました....(笑)。


春になると......このようなことを思い出します.....。

おせっかいなキューピット役も数知れず.....。

しかも皆みなさん、幸せ......。


良い思い出だけは永遠です.....。



人間の根本には愛と善がある.................渋沢栄一




























  


Posted by 有田テラス at 08:43 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

有田焼カレー物語....8

2016年02月23日

新しい風が吹き、創ギャラリーおおたも、いよいよ面白くなって参りました.......。

ギャラリーとカフェレストランとのお客様とのバランスは作家の方の人気によって左右されることも多くなって来たのです....。


それでも....毎日、考えることは常にお客様に失礼のない接客です....。

そして心からのおもてなし.......。

やはり心から接客、おもてなしをして下さるスタッフの方にはお客様が付いて下さいます....。

スタッフ同士も作家の方との交流~沢山の事を学ばせて頂きます......。



今まで創業者が学生時代に学んだマナーや、短い人生の経験を生かした心を込めた、おもてなし!ではあります。


ところがその精いっぱい!が全く通じない昨日の作家の大先生.....。


ある日ある時から毎日が洗礼の嵐.....あらし.....アラシ..............嵐!は大好きですが...すみません独り言です(笑)....。


道徳的に生きて来たつもりではありますが、そのアーティストの方は.....

道徳観はまた一般の方とは違った世界があるのでしょうか......。


今までスタッフの事で悩んでいた事など吹き飛ぶような独特な世界観を打ち出されます.....


ギャラリーも、レストランも1年生......。

胸を借りるつもりで飛び込みます!!


これは良いけど..これはダメ!

こうしないのはなんか意味があるの?......いえございません...。

ここはこうしたいけど...なんか問題でも....?



何から何まで全てご自分の意見で仕切られます.....。

人間、自信がないとは恐ろしい事.......。

何でもその通りと感じてしまう単純さ...いえ、今考えると浅はかさ.......。


毎日が自分のお店なのか....自分のお店ではないような辛さ.....。

しかし次から次へと無理難題で頭を悩ませられます......。

稼がないと商売ではない!....との、痛烈な一言、二言.....にノックアウトの現実です。


スタッフも皆、緊張!

新たな悩みの勃発です(笑)....。


ところがところが....こちらの先生!

カリスマですからお客様が半端ではないのです....。

次から次へとファンの方でレストランまで埋め尽くされ、連日、満席が続きます......。


しかもこの先生!おおたのカレーの大ファンになられました.....。

新登場のカレードリアンなんぞは大大絶賛なのです....。

毎日毎日カレードリアンを召し上がって頂きます.......。

とってもとっても有り難いけど.....とってもとっても複雑です.....(笑)。

毎日毎日たくさんのお客様をお連れ頂き、通称、作家席!!に陣取られます.....。



お客様は神様です!と教えられている時代の創業者を見越したようにやりたい放題!言いたい放題!

本物のおおたのお客様がいらっしゃらなくならないかしら......。

と危機感さえ生まれます.....。

そのうち胃が痛くなって来ます.....。



ところがところが静と動........いえいえ動と静.....!

世の中バランスです!!!!!


その元気な先生から、次のギャラリーを飾って下さった素敵な作家の先生をご紹介されます......。

またまたところが......こちらの先生は正反対!!


まずおとなしい....(笑)...。

優しく...謙虚.....博識で素晴らしい人間性の方なのです....。

藍色をモチーフにした絵画も素晴らしく穏やかな作品に惹かれます....。


このお二人がなんと親友同士!!

うそ~!!びっくりポンや....sumimasen ファンです......(笑)。


人間の奥深さを学んだ衝撃的な出会いでした.....。


更にこちらの一流の先生が派手に道を作って頂いたお蔭さまで、おおたのギャラリーはかなり、格が上がったと言って頂き

若手の才能あふれるアーティストの方々でギャラリーのご予約が三年先まで一杯になりました....。


何度も途中でお断りしようと思っていましたが....

最後まで来たらご褒美が必ずやってくると思った出来事でした....。



特にA先生はその後も忍耐(笑)や美意識の見解を教えて下さり、

N先生には人情と一人一人のお客様を更に大切にされる

作家としてだけではなく、人間として、魂のふれあいを学ばせて頂きました....。


あれから長い年月が過ぎました....。


今は亡き先生のお母様から頂戴した小さな桃の木も立派に育ち、今年もつぼみが膨らみはじめました......。

もうしばらくすると本店の窓際は深紅の美しい桃のお花で埋め尽くされます......。


春はもうすぐそこまで........。


1997年3月......。


常識とは智、情、意のバランスのことである..............渋沢栄一





































  


Posted by 有田テラス at 11:22 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

有田焼カレー物語....7

2016年02月22日

創ギャラリーおおた、オープンして、初めての年末、そしてお正月です....。

少し慣れ睡眠時間も3時間は確保出来る位にはなっていました.....。


とは言え、頭はお仕事の事でつねにいっぱいです....。


お母さんだったはずが、すでにモードはお父さん状態(笑)....。

始めて人生で頑張っているお父さんに足を向けては寝られない!と言う思いに駆られます....。


でもでも当時は、一応、まだまだ可愛い女性!(笑)で、しかも二人の母親です.....。

例年のようにお正月のおせち料理を作ってあげることが出来ません...

全て家族に丸投げ状態です泣。


それでもお正月のおせちだけは家族で囲むお時間を頂きました...。

夏休み以来の子供達との貴重なお食事!....涙が出ます....。


今年は年賀状もとても書くことが出来なかった....。

遠く離れた親戚や友人たちへの失礼もこの年から始まってしまいました。

全く心の余裕もありません....。


お年玉をむじゃきに喜ぶ子供たちの姿を見て.......。

一緒に母親と遊びたい....と泣く4歳の娘に後ろ髪をひかれながら.....。


こんな生活で良いのだろうか.......。

いや、始めた以上は最後まで頑張ってみよう.....。

切ない葛藤が交差するのです...。



ある日、見たこともないとてつもなく、元気なお客様が現れます!!

年のころは60代.....。

お洒落なハットに派手なブーツ!!


「やあやあやあ.....。いいじゃない、いいじゃない...。なかなかやるじゃないの....。」

「こんなところだったら僕、ギャラリーやってあげても良いよ~!」

「僕が入ったらここは凄いことになるからね!!」


なんとも何とも上から目線です(笑)!


お聞きしたら福岡界隈ではかなり有名な画家の先生だとの事...。

全く自信のないこちら側とあまりにも違う、この余りある自信は一体全体どこから......。

羨ましすぎる!


本当にホントに怖いもの見たさ!!

パンドラの箱を開けてしまった瞬間でした.....(笑)。


「よろしかったらぜ、是非.....!!」

思わず言ってしまいました!


ここから丸十年......ギャラリーはこの方の存在なくしては語れない空間に生まれ変わって行くのです.....。



そしてそして...同日、レストランの厨房では、創ギャラリーおおたの世界が大きく変わる歴史的な、出来事が起きていました。


まかないで何気なく....本当に何気なくカレーを、頂こうと思っていたところ.....。

パンにのせようとしたチーズがなんと...誤ってカレーの上に、こぼれてしまいました....!!

「ああっ....。」

「どがんしゆうかあ~...。」

「仕方なかね~....。」


「そうだ....!焼いてみゆうか!」

「そして.....何となんと.....。」

..........チーズを乗せて焼いたカレー.....!!!

...........................。

「こ、これは美味しい、、、!」

「これはきっとお客様は喜んでくださるはず.......。」

「さすが!....」


熱々で、ふーふーっ!

何とも寒い季節にピッタリのおおたの焼きカレーが出来上がったのです!!

心まで温かくなります.....。


これが何と有田焼カレーの前進となるカレードリアン!!の発明の記念すべき日の二つの出来事でした....。



早速、翌月から旅の絵本!のメニューに登場します.....。


新作の開発は素人上がりには、とても大変です.....。

新しい不思議な作家!と瓢箪からカレードリアン!!(笑)


スタッフ皆で作り上げたおおたの焼きカレー!!


さあ....創ギャラリーおおたのカレードリアンは果たして起爆剤となってくれるのでしょうか......。


二つの新たな出会い......。


1997年.......1月........。


新しい時代には新しい人が必要だ...........渋沢栄一















































  


Posted by 有田テラス at 10:39 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

有田焼カレー物語....6

2016年02月21日

冬を迎え..レストランのお客様もさらに、少しずづ増えて参りました......。

ギャラリーの作家さん達に癒される毎日.....。

時には夜パーティをしたり、会合に使用して頂いたり、団体でご使用頂く事もあります。


有田町の窯元のお食事会、お誕生会、長崎の教会の集会....。病院での送別会等......。


こちらがご提案をしなくても、お客様が考えて、ご利用して下さいます。

ただ営業能力が足りなかっただけではありますが(笑)........。


このように、創ギャラリーおおたは、お客様や作家の方々に、育てて頂いたお店でもあります....。


その頃は少し落ち着いて来たのか、パーティーのお食事のメニューを考えたり、演出を考えたりできるようになりました。

30人分ものお料理も一気に作り上げます.....。

早さと手際のよさだけは自信がありましたが、調子に乗り、やはり無理がたたったのか、腱鞘炎になってしまいました。


この腱鞘炎が辛いのです......。

おまけに、パンやケーキを焼くオーブンで両手は火傷だらけ.....。

三つの顔を持つ女は、次には何と......。

なんと.....傷だらけの女になってしまいました!(笑)。



それでも、どんなに大変でもお休み出来ません。

そう、これが小さいながらも、起業した人間の責任です。


ここは持ち前の根性で出来る限り頑張るのみです。

.....と言っても両手が使えなくてはどうしようもありません....。

まるで昔のドラマの片平なぎささん状態!.............すみません古くて(笑)......。


お客様には一切辛い顔は出来ませんので、顔で笑って心で泣いて.....。

ここまできたらどこまで頑張れるかわかりません....。

一日が終わったらひたすらほっ....とする日々です.....。


このままではどうすることも出来ません........。


ケーキが焼けて、おもてなしが好きで、優しいスタッフがもう一人どうしても欲しいのです...。

つらい日々が続きます.....。

そんなある日、若くてとても可愛らしいお客様が、スタッフになりたいとやってきました。


経歴を拝見してなんとびっくり......!

なんと一流大学の理工学部を卒業した研究室の先生です....!

しかも...厳格なおうちで育った超お嬢様!!


さらにさらに....通勤は車の免許は危ないからとお母様の送り迎え付....!!

花嫁修業をさせて下さい....とおっしゃいます。

「こちらは母が大好きな空間ですので、母の許しが出たのです.......。」

目が点です.....(笑)。

しかし、ケーキ作りに興味があることと、長所は「素直!!」と書かれていることに興味津々!!


お手伝い頂く事になりました........。

いえいえ切羽詰まっていたのもありました.....。

ところが.....。

このお嬢様、頭脳明晰、容姿端麗...おまけに本当に素直(笑)........!!

覚えも早くて朝から晩まで一生懸命働いてくれるのです......。

身体がきつい時に本当に助けてくれたHさん.....。

素敵な笑顔と素直さで、作家の先生からも大人気でした.....。


今は東京に嫁がれ、、夢を叶えて専業主婦!!

女性の究極の幸せを叶えたのはあなたの優しい素直な心......。



どうしようと思った時を、穏やかな道を作ってくれました.....。


歴史に残るスタッフナンバー3のうちの一人です......。

お仕事の基本である、素直に忠実に!...そして一生懸命に!を実践してくれたスタッフの鏡でした。


こうして、スタッフの方々が常に急場を助けてくれます......。


どうしよう....と思うと、こうして助け船のようにどなたかが現れるこの有り難さ.....。

ハチャメチャで皆にご迷惑ばかりかけている.....。

自信がドンドンなくなっていく.......。

そんなときの。。。。。.

それでも必ずこうして道があるのです......。


Hさんに心から感謝を込めて


あなたから頂いた観葉植物は、今でもおおたのお玄関でお客様をお迎えしています........。



1997年...........冬.......。



どんな人間の前にも道がある.......................渋沢栄一






















































  


Posted by 有田テラス at 10:17 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

有田焼カレー物語....5

2016年02月20日

創ギャラリーおおたもオープンして3か月が過ぎようとしていました。


毎日毎日、全力で走っているので、なんと、10キロ近くも体重が落ちてしまいました...。

もちろん今でしたら、大歓迎ではございますが(笑)............。


まだまだ落ち着く事が出来ずに、一日中立ちっぱなし...。

スタッフの方に、休憩をとって頂くだけで精一杯です。

毎日意識が朦朧としている感じです.........。


一方、ギャラリーのお客様のお蔭で、レストランも賑わいを見せて参りました。



当時、ギャラリーでは毎月作家の方の個展を開催しておりました.。

こちらもかなりの、こだわりを持たせて頂き、ハイレベルで上質な作品のみに限定をさせて頂いておりました。


やはりカフェレストランも一流のおもてなしを目指す限り.........

作家の方にもそれなりの意気込みのある方に個展をして頂きたいと思っていました.......。

よくよく考えたら、素人のギャラリーですので、大変生意気ではございましたが.......(笑)。


しかしさすが世界の有田焼の町!

才能豊かな素晴らしい、アーティストの方々が集って下さいました......。



それぞれの個性で、お店全体を素敵な空間で演出してくれます。

その効果もかなりあり、ギャラリーからレストランへのお客様も増えてきたのです。


今は次のステージの大切な時期です。

気合も入りますがどうして良いのか正直わかりません....。


毎度おなじみの....今から考えます!(笑).....。

どうしたら......。


オープン時の陶芸家の......横田勝郎さん、大串惣次郎さん............。


そして.....次回のギャラリーは桃林窯の吉田求さんです。



吉田求さんは、元客室乗務員のとても美しい奥様がいらっしゃる、素敵な、新進陶芸家....。

ご夫婦ともに、とてもお洒落で、素敵なライフスタイルに憧れます.......。


テーマは感動です!!



あれこれとお願いさせて頂こうと思ったのもつかの間....。

お二人で手際よくディスプレイをスタート....。

ギャラリーはもちろんレストランに至るまで、あっ!と言う間に素敵な空間となりました....。



す、素晴らしいの一言です!!


季節はもうすぐ、クリスマスシーズン....。


バイオリンを上手にディスプレイにあしらい、まるで今にも音楽の旋律が聞こえてくるようなセンスはさすがです!!

柔らかい中にも力強さがある桃林窯、吉田求さんの、器とのコンビネーションも最高!!


お人柄を醸し出す、素敵な雰囲気にただただ脱帽!!


そして感動です......。



思わず胸が熱くなりました.....。

ディスプレイ.....。

思いはあるけれど手がつかずにいたこちらを察知していただいたような想像以上の出来上がりです。


あれこれ言わずともこうしてさりげなく助けて下さる...愛もあります.....。


心温まる作品とお二人の静かな思い......。



ひたすらひたすら何かを探し求めていました........。

その彷徨う心を、優しい光で照らしてくれました......。


ひたすらに走り抜けた....この三か月....。


癒されました.......。


さらに個展の忙しい中.....。


「何も食べてないでしょう...。良かったら召し上がって....。」

....お料理も.とってもお上手な、奥様から頂戴したおでんの優しい味....。

.......忘れられません....。



こうして人は救われて行くのですね....。

思いやる心の大切さ......。


心の余裕は「仁」から生まれる
                          
                   .............渋沢栄一...........



独立したてで、お互いにこれからという時代...とても気さくで優しいお二人.....。

今でも仲良くして頂き、心から信頼しているご夫婦です。


レストランではその当時から作品を、グラタンセットなどに使用させて頂き今でも大人気です....。


陶器の素敵な器が、染付の器たちの中で際立ちます。


ご迷惑をおかけしながらも20年のお付き合いさせて頂く、大切なお友達です。


このような素晴らしい、ものづくりの作家の方々との出会い.....。


創業者の人生においての、お師匠様に出会わせて頂くのも、このギャラリーがあったからこそ......。


ギャラリーのお蔭で生きてこられたと言ってもよい位、作家の皆さまには多くを学ばせて頂きました。


感動とは道の中で出会うもの.....。


こちらが感動をしないことには、お客様にはお届けできません....。



こころはあたたかな太陽です...。


相田みつをさんも言っていたっけ....。



一杯いっぱいだった、この三か月......。


新しい出会い.....。


感動.....。


そして心からの感謝......。


素敵な出会いに.......。




1996年..........初冬.........。






...グラタンセット 器....桃林窯 吉田求 作...。












  


Posted by 有田テラス at 18:19 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

有田焼カレー物語....4

2016年02月18日


創ギャラリーおおたは、夢と希望をあふれるほど求めてオープンした地域密着型のギャラリーカフェレストラン。

多くの方に文化、そして食の癒しと出会いの空間づくりをコンセプト!!にしたおもてなしの空間です。

......のはずでした.....。

が、しかし言葉では毎日毎日そう何度も唱えているものの、現実と理想が追いつきません。

ひずみが色々なところで出てきます。


勿論仕込みはお手伝いをして下さるスタッフの方がいることで、だいぶ軽減されましたが人が増えた分、考えも、意見も、三倍になります。

ああしましょう...いや...こうしましょう....。

私はこの方が良いなあ....と思いながらも小心者でなかなか言う事が出来ません。

今は考えられませんが.......(笑)。


良いお店にしようとすればするほど大変です。

お店の事を思って頂いてからの事と、お客様の立場で言って下さるので、なるべくスタッフの方の意見を取り入れさせて頂きます。


.....何が20年の間で大変でしたか?.....


...と尋ねられたらあのころ、立ち上げの3か月をまず思い浮かべてしまいます。

何をしてもうまくかみ合わない心を、どうしたら上手くいくだろうかと毎日毎晩考えて悩んでいました。

これをしたらきっと喜んでくれる筈....と思えば思うほど泥沼へ....(笑)。

考えれば考えるほど......。


人生初!と言う位、精神的にも肉体的にも限界でした。

ついこの間まで、ただの主婦!

何を考えたのか突然の経営者です。

今思えば無謀にも無謀過ぎ(笑)!


今は笑いあえるあの頃のお話しも、その時は人生がひっくり返るくらい真剣です。

思えば後に、ただ勘違いしていたことがわかり、なんと笑顔で一件落着。

感謝と人生経験がまだまだ足りなかったあの頃を思い出します.....。


目の前しか見えない時にこそ落ち着いて一歩離れて見る大切さ......。

店舗経営で一番大変なことは資金繰りの次には人間関係かも知れません。

いえ、人間関係が上手く言っていたら資金もうまく回るのだと未熟な創業者は、後々学んで行くのです。


順境も逆境も自分が作り出すものである.........渋沢栄一


パンを焼いてくれるだけ....カレーを焼いてくれるだけ....ホールをお手伝いして下さる一人一人に感謝の日々でした...。


その頃....親友のM子さんのご主人が初めてお店を、訪れて下さいました。

ご主人様は会社を経営者されていらっしゃるのでこの世界の大先輩...と言う事になります。

なかなか良いお店だね...と、お褒めの言葉を頂きます。

そのあと一言.....そのうち経営の壁がやってきますよ......。

経営.....?  壁........?

一体何のことを言われているのか全く分かりません......(笑)。

何も知らず、何も考えずに夢と希望!だけで勢いでオープンしてしまいました.....。

本当にたくさんの人の手をお借りしご迷惑をおかけしてオープンしたのです.....。

これから何が起こるか考えもせずに走り出してしまいました。


さあ、これからの事を考えないと.....。

普通はオープンする前に考えることも、何一つかんがえてないし....。

経営の神様!もきっとあの世で泣いていらっしゃいます。

申し訳ないやら..情けないやら....。


それでも、もうすでに、止めるわけにはいきません。

一から学びです....。

まるではじめて赤ちゃんを育てるお母さんのようです。

産んでから育てます状態(笑)。


何でもするけど数字だけが苦手!

何でも作るけど原価なんて計算したくない!

いえいえそこからですよ.......。


浮かれていた思いが一気にはがされ奈落の底のような思いです。

友人たちがあきれているのも今ならわかります。

でも私がしたいのはおもてなし....。

お、も、て、な、し、...にも経営学は必要。....と学んだ瞬間でした。


.....窓から見える離れた通りは、世界炎の博覧会で行きかう車で終日渋滞.....。

.....眺める....あの沢山のお客様に来て頂くのはどうしたら.....。


そうしないと経営の壁がくる......。

どんな風にやってくるかわからないけれど経営の壁!!とやらがやってくると言うのです。


そうだ!......ひらめきます!

「感動」!!.....感動をして頂くことを考えてみましょう!!

コンセプトは一貫して変わりません!


そこに足りないのはお客様に感動して頂かないといけなかったのです。

立ち上げることで精いっぱいで、きっと大切な大切なお客様へと、まだまだ思いが行き届いてないのです。


お客様は増えては来たというものの、スタッフの方も増えて参ります。


多くの人に多くの幸せを......。


そんな思いもあったからこそここまで来たのです。

まだまだ努力が足りません。


「そう.....空間のディスプレイを充実させてみましょう....。」

思い立ったら吉日です。

必ずうまくいくはず.....。


経営の壁!が感動!へとフェイドアウトしていきました。


......時には考えをやめて、行動に移さねばならない時がある.............。


1996年.....秋。







  


Posted by 有田テラス at 10:30 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

有田焼カレー物語....3

2016年02月17日

創ギャラリーおおたがオープンして初めての夏....。

お盆も終わり、わずか一日の子供達との時間も終わりました。

本日から、たったひとりでの営業です。

なぜならば.....。

一年前の計画当初は、一人で出来る事をやりたい!...と決めていました。

ところが、いざ、スタートして見ると.....。

いつの間にか夢が膨らみ、何やら、ギャラリーに、レストランまで始めてしまいました。

ギャラリーの敷居を低くしたいとパン屋さんまで。


それでも言ったからには、人に迷惑をかけずに、どうにか一人でできないだろうかと......。


家の事は何も出来ずに子供達には申し訳ないばかり。

今ならあれだけ一日中お仕事していたら何もできないからお願いね。
と言ってしまいますが、その時は、私はなんて能力がないんだろうと思ったりもしていました。


家庭とお仕事を両立している人はすごい...!!

それに比べて私は....。


それを見透かしたように、どこからともなく親友がひょっこり顔を出して元気づけてくれます。


「今は人の何十倍ものお仕事をしているのだから、出来るわけはないのよ!」

「まずは立ち上げを頑張りましょうよ!!」

「あなたは凄いわよ!」

「素晴らしい!」

「こんな美味しいカレーはないわよ!」

褒めてほめてほめまくります。


人呼んで.....。

「絶対大丈夫!と褒めまくりの法則!!」......。

いつもいつも心いっぱい元気づけてくれました。(笑)


.その通り!私は私をほめてあげたい!

なんて単純な私...。


人間疲れてくると思考がマイナスになります。

そんな時はどちらに転んでも最高に有り難い事
.....................渋沢栄一

と思い出し感謝をすることに致しました。

そうです。

このような素人のお店にお客様が来て下さるだけで有り難いのです。

大変なんて言っていたらバチが当たります。


何とかなります!
何とかします.!

そうあの、さだまさしさんも言っていました.....。

どうなってもありがとう.....。


朝は2時に起きて.......と言うよりほとんど睡眠はもちろん、お食事も取れません。

パンを仕込んで....キャベツを切って....カレーに火を入れ味を調えて、昨夜焼いたケーキをカットし....。

ホールのお掃除、テーブルをふいて、お花を活けて....厨房に戻りパンをオーブンにいれて....。

次から次へと準備が沸いてきます(笑)。


朝10時オープン。

当初は朝10時から夜6時...。

その後すぐにお客様のご要望により、夜は10時までの営業となりました。

たった一人の営業。

学生時代、意外にも運動神経には自信がありましたが、今日はさすがに自信がありません。

昼2回転....夜1回転、その間にカフェのお客様とギャラリーのお客様。

お店が終わったら明日の仕込み......。

ケーキを焼いてカレーを仕込み、ギャラリーの次のご案内のハガキの校正.....。

毎日毎日夜中まで........。


何をさせて頂いたのかほとんど覚えていません(笑)。

無我夢中だったのです。

と言いますか、必死でした。



どうにかどうにかほっとしていた数日後、オープン時に大変お世話になった、

大串惣次郎先生がコーヒーを飲みに来てくださいました。


「どがんね~。うまくいきよるね~。」.......優しくて、笑顔が素敵です。しかも.バリバリの佐賀弁です(笑)。

「きばらんばいかんばい。ばってん、無理したら、なあんもならんと」......。

「こんな店は有田には、まだなかけん。長く続けてほしかあ~」........。


通訳させて頂きますと......(笑)。


「どうですか。上手くいってますか」.....。

「がんばらないといけないけれど無理したら何もなりませんよ」....。

「このようなお店はまだ有田にはないので長く続けて欲しいです」.....。


......有り難くて涙が出ます...。


ちなみに佐賀に嫁いだ時に反対に、方言で苦労したので、子供はバイリンガルに育てました(笑)。


惣次郎先生は現在は日本伝統工芸士会の伊万里、有田の会長で天才的なろくろ士......。

立派な陶芸家の先生でいらっしゃいます。


大きな花器から、小さな器まで、藍色の染付の作品は素晴らしいの一言。

お料理だけではなくデザインや全てにこだわりたい私は、有田と言う事もあり、一番メインである器を惣次郎先生に全てオリジナルで作って頂きました。

カレーコースの器から化粧室の手洗い鉢の器に至るまでをもお願い致しました。


カレー皿のスプーンの返しにこだわる私の要望、やカレーのルーを入れる蓋物の繊細な大きさや手触りなど、細部に渡るまで、徹底的にお付き合いをして下さったのです。

極みのアーティスト魂を拝見させて頂きました。


一番の驚きはコースにお出ししていた小さな食前酒の器を作成して頂いた時でした。

素晴らしい藍色の染付と言う小さな小さな器に感激でした。

全てろくろの手作りです!



その惣次郎先生からアドバイス...。

「ここは一人ではじぇったい無理ばい!どうにかせんば、身体壊すバイ........。」


....と言って頂いた事で、現実の世界を実感したのです。

素人の浅はかさを感じました。

人は一人では何もできない.....。



その後、有り難い事に偶然知り合いの方のご紹介の人がひとり...。

夏休みが終わったオープン時にお手伝いして頂いた友人が一人...と戻って下さることになり、
新体制による三人での新たなスタートが始まったのでした。

感謝感謝で涙があふれます。


新学期が始まり、秋の足音が聞こえる季節.........。


創ギャラリーおおたの物語はまだまだこれから始まります。


やれるところまでとことんやりなさい....しかし悔やむな。......ご先祖様の声が遠くで聞こえます......。


1996年....初秋.....。









大串惣次郎先生作








































  


Posted by 有田テラス at 09:50 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

有田焼カレー物語....2

2016年02月15日


創ギャラリーおおたは、なんとか無事にオープンいたしました...。

オープン二日目...。水曜日。


この一週間、お手伝いをして頂いている友人達もオープン前の準備で、完全に疲労がピークに達していました。

ちょうど水曜日を定休日にしていたので、翌日は考えた末、お休みして頂きました。

お客様が多いだろうと初日を避け、オープン二日目をわざわざ選んで来て頂いた知り合いや、身内の方たちから

オープン二日目にお休みするなんて!とかなりお叱りをうけました。

その思いやりに、昨日は3組でしたとは、とても言えませんでした。

勿論、創業者はお休みなんて出来ません。

明日の仕込みの準備に朝から夜中まで奮闘中。

光と影....。


見えないところでひたすら努力です。


日を追ってご来店のお客様が増えて参りました。

有田の窯元や商社の方々が、まずいらして下さいます。

親戚の方々や友人はもちろん、小さな看板を見て、有田以外のお客様もいらっしゃいました。

炎の博覧会のコンパニオンの方がお友達を連れて来て下さったりもしました。


厨房は相変わらずバタバタしています。

業務用のミキサーが入ったけれど、前日までは家庭用のミキサーしか使用したこともなく、オープン当日ぶっつけ本番でミキサーでこねます。

大きなミキサーが怖くて初日は手ごね(笑)。


塩と砂糖を間違えて、パンが急きょ、友人の機転で、塩パンへ変更されたり。
この塩パンが美味しかったとすぐにリピーターのお客様。

塩と、砂糖を間違えたなんて絶対言えない。言えません...幻の塩パン...懐かし過ぎます(笑)。


野菜サラダが間に合わなかったり...。

カリーの味が甘かったり...。辛かったり....。

ビールサーバーの取り換えが誰一人わからなかったり。。。(笑)。

珍道中です。

それでも、厨房はどんなに忙しくても、ギャラリーホールは優雅に!....。が鉄則です。
十分に修行されてからの出店が当たり前の中、こちらは無謀にも、まさにオープンその日から修行だったのです。


まず走れ...仕上げは後から......渋沢栄一


まさにそのような心境でした。

ほとんどのお客様がご注文される、カリーコースは日、一日と形になっていきました。

学生時代から、長い間学んできた.....。

マクロビオティック....。

薬膳......。

スパイスの数々......。

何しろカレーは健康食です。

スパイスの中は膵臓に良いレモングラスや、胃薬になる沖縄産の紫ウコン...所謂、ガジュツを調合します。

創ギャラリーおおたのカレーが胸焼けしない!と皆様に言って頂くのはここに秘密があるのです。


自己満足で学んできた知識がやっとここで生かされます。

まだまだ当時は、マクロビなんてニッチな世界。

玄米のおにぎりなんて周りは誰も知りません。

理想は玄米ですが...ここはやはり、白米となりました。


そのエッセンスをオリジナルのカレーソースの中でブレンドさせます。

創ギャラリーおおたのオリジナルカレーを作るには毎日毎日の積み重ねが大切です。

30キロの玉ねぎを涙なみだで一気に向きながら、....。

野菜でブイヨンを二日間コトコト....。

佐賀牛や、佐賀産和牛をフォンドボーでさらにコトコト.....。

さらにスパイスとルーに火を入れながら.....。


一番のこだわりは美味しいお水.....。

お水次第でお料理の味が決まります。

創ギャラリーおおたのお水はハーモニーウオーターで仕込みます。

探し求めた最高のお水です。

さらにさらに煮込みながら....お客様に召し上がっていただくまでには、ほぼ、一週間....。



さあ、究極の創ギャラリーおおたのビーフカリーの出来上がりです。


カフェレストランもお客様の口コミのお陰様で、少しづつ華やいで来ました。


オープニングギャラリーは陶芸家...。横田勝郎さん...。
土ものながら、繊細で素敵な器が並びます。


ギャラリーのご説明をするときはアートの顔で。

カフェレストランのおもてなしは心からの笑顔で。

パン屋さんでは家庭的な雰囲気の顔でお客様をお迎えします......。

まさに三つの顔をもつ女!!(笑)でした。

どれも大切。
理想はみんな完璧にしたい。

どれも、どれも.....。


気持ちは一杯ありますが...。

毎日朝から夜中まで仕込みとお客様のお相手でなかなか思うようにいきません。

思いが募るばかりで、友人たちにもなかなか行き届かなくて....。

主婦業なのに皆な、丸々一週間。
ホントに本当に助けて頂きました。


ありがとう....。今なら言えるその言葉もその時は夢中で、なかなか言えなかったと思います。

甘えっぱなしでした。

本当に皆、スペシャルでした!!

今でも感謝でいっぱいです。

20周年には同窓会をしたいですね....。


素敵なアーティストが集う、貸しギャラリー。

席数22席の全て自家製のカフェレストラン。

そして自家製酵母のパン屋さん。

明日からは一人です。

大丈夫かしら。。。。.。


翌月8月15日まで創業者はもちろん一日もお休みなし。
睡眠時間1~2時間。

15日...一日だけの子供孝行...。

無謀にも夏休みにオープンしてしまい、小学校1年生になったばかりの息子と4歳の娘へのせめてものお詫び。

ハウステンボスのプール!

疲れ果て...
意識が遠のくのを感じます。


まずは走る.....。
それから考える.....。

大好きなあの先生も言っていた。

今までもその精神で生きてきました。


創ギャラリーおおた....初めての夏....。

明日から一人....。

何とかなる。
いえ、何とかする。

だって大好きなおもてなし....。

まずは走りましょう....。
そして考えましょう.....。

もう後には引けません。


子どもたちの笑い声が聞こえる...。

1996年.....34歳....夏.













  


Posted by 有田テラス at 17:21 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

有田焼カレー物語....1

2016年02月13日

28種類のスパイスを使用し長時間じっくり煮込んだ薬膳カレー。

創ギャラリーおおたのカレー物語...。


時代はさかのぼること40年前。

東京は赤坂...TBS会館の地下にはおしゃれな、トップス&サクソンと言うレストランがありました。

芸能界やモデルや業界人など、有名人で賑わう素敵なお店。


おしゃれで、おませな友人から誘われ、気取ってランチを楽しみます。

そして、その時頂いたカレーライスとのあまりにも衝撃的な出会い....。


カレーライスと言えば当時はお母さんのカレーか、百貨店のカレーの時代。


ナイフとフォークで頂く「チキンカリー!」の美味しさにかなりのカルチャーショックを覚えました。

スパイシーな風味とまろやかなテイスト。
なっ、なんでしょう!この味は。

それがその後、病をも治してくれた奇跡のスパイス、薬膳との出会いでした。


これを絶対再現したい....友人たちは中等部や高等部ながらに食いしん坊でグルメ(笑)。

同じ食いしん坊を、引き寄せの法則(笑)。

おまけにA型(笑)。


中でもお料理が大好きな私は、スパイスの起源をスリランカやインドまでをも追及するのです。

お休みのたびに埼玉から東京、赤坂へ。

これは!と信じたらどこまでも!はこの時から筋金入りでした!(笑)。

いつか必ず再現したい....。

いつか必ず.....。

そう..実は、.このお洒落なカリーとの、衝撃的な出会いがおおたのカレーを開発へと導く原点となったのです。

その時はのちに九州、有田で有田焼カレーで町おこし!などとは本人はもちろん、誰も知る由もありません。




そして.....。

時は流れ.....ここは有田。

創ギャラリーおおた、オープン時、店舗は最初は貸しギャラリーのみの営業の予定でした。

6歳の息子の無邪気にも美術館とレストランが良いなあ...から始まったおおたさん家のプロジェクト。


「しかし、こんな場所にはお客様は猫しかこない..」とつれない友人。

「それでは美味しいコーヒーと自家製のケーキでおもてなしいたしましょう...。」と創業者。

「ランチもあったら言いわよねえ....。」嬉しそうに友人が続きます。

「お伝えしてもよろしいでしょうか....。わたくし全くの素人なんです。
...お客様へお出しさせて頂くお食事なんて.....。全く...。」


あっ!ひらめきました...!降りて参りました....!

もしかしたら、あのカリーなら、お客様にお出しできるかもしれません。


苦節20年...。長きに渡り、地道に研究をし続けていた今や我が家の名物かりー。

オープンまでにはすでにタイムリミットは切っています。

材料は...原価は無視!(笑)

厳選したスパイスに、和牛。玉ねぎや野菜は出来る限り無農薬。

まだまだ地産池消やこだわりの体に優しい材料を使用するお店は珍しく、理想的で飛び切り美味しい薬膳カレーを目指します。


それから3か月ほとんど不眠不休でどうにかお客様へとお出しできそうな、おもてなしカリーが完成いたしました。

それでも完璧主義者?(笑)の創業者の思う70パーセントの出来栄えでした。

カレーの味が安定せず毎日微妙に違うのです。


お味見はお馴染みの友人です。

他の親しい友人達も一生懸命お手伝いをしてくれます。

「こんなの食べたことない!」

「美味しかあ!」

「きっと沢山お客様が来てくれるばい!」


友人達は口々に創業者を、励まします。

当人は、自信なんて全くありません.....。


カレーには福神漬......全てを手作りにこだわった私は....

おおたのおもてなしカリーには自家製の生姜とラッキョウのピクルスを添えました。

ライスはオープン当時はバターライスでと考えていましたが、ラードを一切使わない

せっかくのヘルシーカレーなので...オニオンとレーズンライスに変更しました。


いよいよ、もうすぐオープンです。

最後まで決まらないのはトッピングです。

「カツカレーは絶対バイ。」

「コロッケカレーもよかね。」


いえいえ、おおたのおもてなしカリーはsimpleにビーフ、チキン、シーフード、そしてエッグカリーで行きましょう。

オープン時のメニューには焼きカレーはまだまだありません。

船出は4種類のカリーとカリーコースのみでした。

それに、チーズケーキセットにコーヒーと紅茶がデザートに加わります。


おおたでは、一人、たまねぎ剥きと,スパイスの調合と、夜中まで孤軍奮闘する創業者の姿がありました。

パンの準備、カリーの準備、ギャラリーの個展の準備....。あれもこれも....。これもあれも.....。

パン屋さん!、カリー屋さん!そして貸しギャラリー!....同じ空間とは言え、まさしく3件のお店の同時オープンです!


夢見る夢子さんの、ど素人の想像をはるかに超えるオープンは壮絶でした。


意識が遠のくような思いを感じながら...。

親友たちがいてくれたこその船出....。

感謝以上の言葉を探さないと行けない位助けてくれました。

修行も何もしたことのない創業者の人生で初めての大チャレンジです。


奇跡のオープンです。

さあ....創ギャラリーおおた自慢のビーフカリーはいかがですか....。

おすすめは自家製のチーズケーキとデザートプレート付きのカリーコースです.....。

手作りの焼き立てパンもございますよ....。

ギャラリーでは素敵な陶芸家の先生がオープンに彩を添えてくれます。


こうして、創ギャラリーおおたは静かに静かに幕を開けました。

時は1996年、7月30日....夏。

有田町は世界炎の博覧会で全国からたくさんのお客様で、好景気に沸いていました....。


オープン初日、お客様は3組......。

告知することも知りません(笑)。

それでもオープン出来たことが嬉しくて嬉しくて.....。

おもてなしをさせて頂く事が楽しくて.......。












  


Posted by 有田テラス at 10:12 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

エール....。春

2016年02月12日

 創ギャラリーおおたは地域貢献型ギャラリーです。

そして、地産池消のカフェレストランからなり、
20年前、創業者の熱い想いの中でオープンさせて頂いたのです。

遠く有田へと嫁ぐからには、地元、地域社会へと貢献出来る人間になること。と、
贐に送り出してくれた、敬愛する書道家の叔父の言葉を胸に認めてのスタートです。


勿論それが本人の夢であれば言う事はありません。


時代はバブルがはじけたとは言え、九州地方はまだまだ、景気も良く、有田初の貸しギャラリーは地元のお客様や
福岡、長崎からわざわざお越し頂く、お客様で賑わっていました。


有名な染色家の先生や、時代の寵児のような元気な作家の方を、ご紹介させて頂く中で、
私がお声をかけさせて頂いた方々は、将来を有望されても、まだまだ発表する場所がない若手の作家たち...。


素朴で素敵な器たちに魅了されます。


皆個性があり、仲良しの陶芸家の方は、奥様が元JALの客室乗務員のとても美しい方。
ディスプレイも素晴らしくレストラン全体にまで花を添えて頂きます。


皆、キラキラと光る瞳は純粋で、活力に満ち溢れていました。

その中で、口数が少なく、まったく欲のない、純粋な一人の若い作家に出会います。

決して忘れる事の出来ない作家の一人。


作品を拝見するとそのセンスと勢いと、無我に惹かれます。

いつか初個展はおおたでして下さいね。

なかなかのビジュアルに、秋のお祭りの時の、歌や踊りは最高です。

歌って踊れる陶芸家!

半分冗談。
本気半分。

夢が膨らみます。


おおたを支えて頂いた貴重な作家のひとり。

陶芸家...遠山貴弘。

愛称、金ちゃん。


有田焼カレーが、ブレイクした時にはスタッフと一緒に1000人分の寸胴を混ぜてくれましたね。

有田焼カレーの器の初代、ろくろの原型は彼の渾身の作品。

ありがとう....と最高の感謝の言葉を送らせて頂きます。


何度か個展をして頂くうちにこのように、本当に才能がある人は中央に出なくては.
と思い始めました。

独り占めはいけません(笑)。

同時に有田焼カレーのお陰で、ギャラリーもレストラン色が、強まってきました。

...手放す自然の法則......。


有田焼カレーも東京のメディアにご紹介されて今があります。

若い方なら、なおさらです。

尊敬する陶芸家の先人たちに習う如し。

自然と風の中を駆け抜ける、陶芸家にもそろそろ本番がきています。


羽ばたくなら今でしょ!


期待して....誰より...。

いつかあの時の一言を、必ず思い出す日が来てくれる筈。

旅立ちです。

新たな出会いを求めて...。

笑顔で一杯になる日まで...。


これで卒業...家族の卒業式もほら、もうすぐ....。

そう、これは、最高のエール。


春は、もう...そこまで..。










  


Posted by 有田テラス at 10:54 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

ギャラリーとお雛様...そして卒業...。

2016年02月11日

 立春が過ぎ...界隈ではお雛様祭りで賑わう季節となりました。

有田町は例年通り、有田雛のやきものまつり、で賑わっています。
様々なイベントでお客様をおもてなしさせて頂くのです。


創ギャラリーおおたには、カフェレストランと同じ空間に貸しギャラリーがございます。


実は、ギャラリーが夢で、創ギャラリーおおたをオープンしたと言っても過言ではないほどアートが大好きでした。

幼い頃から美術館めぐりが趣味で、陶芸家の町にご縁があったのも必然かも知れません。

素晴らしい陶芸家や画家のアーティストの中に紅一点。

 金田蓉子先生との12年のものがたり。

金田先生とは、おおたのオープン時からのお客様として出会いを頂きました。
素敵な布雛を作成されるとても素敵な主婦の方でした。

お子様が大きくなられ、手習いで始めた布雛に私共はひとめぼれ。
心から癒される素晴らしい作品でした。


来年から専属で個展をしていただけませんか。

いえいえ私なんてまだまだですから...。

 一流になられる方は皆謙虚です。


翌年初個展.....初日...ギャラリーはオープン前からおおた始まって以来のお客様で長い行列です。
大盛況で初日でほとんどが完売状態。

翌年からは寒い中、お待ちのお客様の為にチケットを配らせて頂きました。

一人の作家の方と、10年以上の長いお付き合いは非常に珍しく、ギャラリー側との波長やお互いの
信頼感がないと続くことはありません。

そこに作品力が連動します。

主婦業も完璧で理想的な奥様です。


 それから10年の年月が流れ.....

陶芸家と陶芸家の間のギャラリーを、柔らかな光のような役割を果たしてくださいました。

今や、押しも押されもしない、大作家となられた金田さん。
有名になられた今は、毎年沢山のファンの方に支えられ、お人形は海を越え、アメリカまでも届きます。


そんな先生が10年で一区切りをしたいとおっしゃられました......。

その後....2年間は企画展でご無理を言いながら、ご協力頂き、とうとう昨年で卒業式となりました。


どんなときも、どんなときも、おおた一筋でおおたの大変な時期も、明るく、変わらず、素敵な笑顔と作品で、私たちに愛と光を
照らして下さいました。

これからは素敵な優しいご主人様と、二人三脚でそして素晴らしい、お雛様たちと、次の人生のステージを楽しまれることでしょう。


落ち込んだとき、苦しい時を支えて頂いた御恩は一生忘れません。

これからは、是非、美味しいお食事でもご一緒させて下さいませ。

お体にご自愛されて、いついつまでも...。

女性にとっての永遠のあこがれである、お雛様の世界を更に、極めて下さることを心からお祈りいたします。

 金田先生...あなたは私の人生の勲章です.。


 心から心から感謝を込めて... 布雛という宝物と共に....。













  


Posted by 有田テラス at 11:20 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

幸せのチーズケーキ

2016年02月10日

なぜ....「幸せのチーズケーキ」と言うネーミングにされたのですか...?

よくお客様に尋ねられます。

まずはお召し上がりくださいませ......。そうお答えさせて頂きます。


学生時代...アメリカのLAにホームステイをしていました。

初めて見るアメリカは何もかもが新鮮で、毎日が夢の中にいるようでした。
子どものころから憧れていた夢に見たアメリカのメインランド!

奥様は魔女(笑)!に、出てくるような、大きな冷蔵庫や大きなプールに暖炉。
素敵なホームパーティー。

そしてホストマザーが毎日焼き上げる、手作りのブラウニーやアップルケーキ。


日本に帰国し、人生観も大きく変わり、ライフスタイルやケーキ作りに夢中になりました。


有田で、創ギャラリーおおたをオープンするとき、真っ先に思い出したのは
あのシンプルなアメリカンケーキたち。

毎日、毎日、ケーキを試作します。

焦がしたり膨らまなかったりダメにしたケーキはなんと、数百個(笑)。

子供達や友人たちが犠牲になります(笑)。

それでもあの時感動したインパクトのあるケーキはなかなか焼けません。
お客様には感動をお届けしないと意味がありません。

やはり私には無理なのかしら...。

ある時なんと材料を間違えて焼いたケーキが親友に大好評。

あの旅の絵本の友人です。
毎日毎日来てくれます。

「ああっ...しあわせ~。」と一言。

その時の彼女の幸せそうな顔と笑顔が今でも忘れられません。

敬意を込めて、そっくりそのままネーミングにさせて頂きました!

大親友のМ子さん。
彼女は声楽家でピアノの先生。
二人とも学生時代を東京で過ごし、有田へ嫁ぎます。
彼女は東京、私は埼玉から。

ある方のご紹介で知り合い二人は意気投合。
彼女は町のピアノとコーラスの先生、私は英語教室をはじめて...。

楽しい時も苦しい時も、本当にどんな時も、私を常に支えてくれた大親友でした。
信じる事、信じ合える素晴らしさを、小さな体でいっぱいに教えてくれました。

彼女がいたから有田で頑張れた。と言っても過言ではありません。
当時、なかなか有田になじめない私を常に思いいっぱい力尽けてくれました。

いつもどんな時も私を支えてくれたМ子さん。
子供達も本当に大好きでした。

今は、東京へ帰ってしまったけれど、あなたと作り上げたあの幸せのチーズケーキは
今もこうして沢山の方が愛して下さっていますよ。


言葉では言い表せないほど感謝をしています。

今もきっと東京から私たちを、見守っていてくれていると信じています。


当時、まだまだふわふわとろりのチーズケーキは本当に珍しく、
ほとんどのお客様が幸せのチーズケーキに夢中になりました。

苺のショートケーキやチョコレートケーキにアップルパイと抹茶のケーキ。

毎日日替わりで焼き上げるケーキの中でも、幸せのチーズケーキは抜群の人気でした。

そしてお陰様で、有田焼カレーに並ぶおおたの看板商品に育ってくれました。


今では誠実な料理長と笑顔の素敵なパティシェ達が一つ一つ丁寧に、こころ一杯焼き上げてくれます。

簡単そうでなかなか難しい、おおたのケーキはシェフ達を時々悩ませますが、
先にマスターした料理長が優しく指導して私の味を守ってくれるのです。

焼き立ての幸せのチーズケーキ。

本日も優しく、みなさまに、愛と幸せを運んできてくれます。

ふわふわトロリのチーズケーキ...久しぶりに召し上がってみませんか。

今はお雛様の季節です......。





































  


Posted by 有田テラス at 10:21 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

どんぐりぱん

2016年02月09日

毎朝、創ギャラリーおおたのドアを開けると、素朴な、焼き立てパンの香りがしてきます。

パンたちは、ほんの小さなスペースながら誰よりも先にお客様をお迎えさせて頂くのです。

絵本作家...いわむらかずおさんの、「14ひきのあさごはん」から飛び出した、どんぐりパン。
娘が大好きだった絵本。
仲良しのねずみさん一家のお話しに、母親の私まで、癒されます。

一家のテーブルに並んだどんぐりパンを我が家は、そのまま焼き上げました。
そこにアレンジしたぶどうパンやくるみのぱんや、アンパンが顔を出します。

ネーミングをそのまま頂いたパンには、どんぐりの粉は入っていないけれど
無添加の酵母で焼き上げる手作りパンは子供たちも大喜び。
子供たちのお友達にも大好評。

親子でのパン作りはとても楽しいコミュニケーションの時間でした。
真面目で一生懸命な息子に、ユニークな娘。

そんなある日、親子との時間は時がピタリと止まりました.....。

創ギャラリーオープン。

上の息子は、6歳。
下の娘が4歳でした。
まだまだお母さんが恋しい時。

その日から、全ての生活が一変します。

朝から夜中までの忙しいお仕事が毎日続く中。子供との時間はほとんどなくなってしまいました。
二人の子供達のためのどんぐりパンは、いつしかお客様をお迎えするパンへと移行していったのです。

当時はまだまだ手探り状態。
毎日、葛藤が続く中も、心を込めて焼き上げる、どんぐりパンはお客様の心を捉えます。

パン屋さんが一件出来るくらい、朝早くから毎日毎日パンを焼いていました。

こうして思い出を綴りながら
創ギャラリーおおたのオープン時の絵本物語は続きます。

雨の日も、雪の日も、乳母車を引いて毎朝パンを買いに来てくださるご近所の若いお母様。
「このパンでないとダメなのよ。」.と遠くからわざわざご来店頂くご年配のご夫婦。

20年間今でもご来店頂くパンのお客様にも頭が下がり、感謝でいっぱいです。

パンを焼くスタッフの心がそのまま映し出すパン。
今も変わらず、同じレシピで焼き上げる素朴なパンは
心優しく、誠実な、スタッフ達が、毎朝一生懸命焼き上げてくれます。

パンは心の鏡です(笑)。
そのままその人の心を映し出します。

辛い日には、つらいパン。
悲しい時は、かなしいパン。
嬉しい日には、うれしいパン。
楽しい時には、たのしいパン。

そして、創ギャラリーおおたのパンは、美味しく幸せの癒しのパンでなくてはいけません。
スタッフ達も毎日心を磨きます。

いつしか、子供達も大きくなり、お仕事オンリーだった母親に、常に感謝の気持ちを伝えてくれます。

父親の背中を見て育つ。
いえいえ母親の背中も子供達はきちんとみています。

お仕事で忙しく悩むお母さんは沢山いますが、大丈夫!
一番大切なことは常にお母さんが楽しい生活を送っている事が基本にあります。
そして毎日、笑顔でいてくれること。

子供たちの望みは何より母親の幸せを一番望んでいることに気付かされたのです。

お母さんがいない分、子供たちは知恵を得ます。
兄弟は仲良くなります。

そして、とっても親思いになります。
そこにはどんな時もほんの僅か、笑顔で優しく抱きしめる、不器用な母親の愛がありました。


楽しいお仕事だから続けることが出来ました。
沢山の、出会いがあったから頑張れたのです。


そして何より、おおたを長い間ささえて下さった沢山のお客様がいて下さったからだと
心から感謝をしています。

いつも陰で支えてくれる心優しいスタッフ達にも感謝でいっぱいです。
こんな小さなレストランで皆楽しそうにお仕事をしてくれることに心が救われます。


そこには...いつもレストランの厨房のドア陰から、
そっと覗く小さな瞳があったのを私は永遠に忘れることはありません。


小さな絵本からこうして飛び出した、ころころかわいいどんぐりパン。
今日も焼き立てでお客様をお迎えいたします。


.....漫画家でイラストレーターの娘から久しぶりにお電話がありました。

お母さん、今年は貯金をします!

素晴らしい!それで目標は?

猫を飼いたいので、ほんの2億円!

絶句します(笑)!!

し、仕送りは......

母親の背中を見て、スケールの大きな子に育ってくれました(笑)。
300円のお小遣いのお話しは、何処へ....。

20年間の思い出のスクリーンとともに.....。








熊本鶴屋百貨店のイベントは本日が最終日を迎えます。
















  


Posted by 有田テラス at 10:13 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

旅の絵本

2016年02月08日

「旅の絵本」をご存知でしょうか。

旅人が、美しいヨーロッパの国々を旅をし、人に出会い、いろいろな体験を経験していく物語。
文字のない、とても魅力的なこの絵本は、私の人生の、かけがえのない大切な思い出の一冊となっています。

和製ウォーリー君を探せ。のギャラリー的アート版(笑)。

大好きで大好きで、心から尊敬する、安野光雅先生の名作中の名作のシリーズです。

ある日、大親友のМさんからお誕生日の贈り物として頂きました。
手にした私はその絵本に大感動。


当時、はじめての子育ての中、言葉がなかなか出ない息子に、どうしたら言葉を教えてあげることが出来るかと悩んでいました。
何を見せても興味がない息子。

それがこの旅の絵本だけには興味しんしん。
毎日毎日、夢中で旅人と一緒に旅をします。

そこから私に何かを伝えたくて言葉を発します。
日、一日と人間らしくなっていきました(笑)。

感性豊かな子供に育ってくれたのは、旅の絵本のお蔭かも知れません。
時々壁にぶつかりながらも、今は一生懸命に、駅前店を切り盛りしてくれるようになりました。

感受性が人一倍強く、自分を見つめ直す時も、
絵本の主人公の、旅人のように彷徨います(笑)。
日々模索しながらも、愛する有田の為に、自分自身の成長の為、
今日も一生懸命、人生を楽しんでいるのです。

親子の物語を紡いだ、懐かしの思い出の絵本。


20年前....。
創ギャラリーおおたをオープンした時に、思い出の旅の絵本をレストランのメニューにしようと考えました。

手描きで一つ一つ、当時のスタッフと一緒に書き綴ります。
直接絵本に書かせて頂くため一文字間違えたらアウトです。

ドキドキしながらも、集中力と緊張感を一緒に、楽しみます。

かなりインパクトがあったようで、、お子様から大人の方まで癒される絵本のメニューは大評判で、
お客様からお客様へと口コミで広がり、絵本がたくさんのお客様や出会いを、当店へと連れてきてくれました。
絵本に感動してスタッフになって頂いた方もいました。


代を重ねて何冊もの年月を数える頃、時代は写真のあるメニューを求めるお客様のお声が増えてきました。
手描きで書くメニューも大変で....。
いつしか旅の絵本は大切なおおたの思い出の箱へと消えていったのです。


久しぶりに絵本に会いたくなりました。








そんなある日、何という偶然でしょうか。

ある著名人の、お客様から、安野光雅先生へとの有田焼カレーのご贈答のご注文を頂きました。
あの憧れの、安野先生へ我が有田焼カレーが....緊張と嬉しさで手が震えます。

夢が一つ、届いた瞬間です。


お客様、おひとりおひとりにメニューをお持ちする瞬間が大好きでした。

両手で思いを込めて一頁一頁をめくります。
そこからお客様との物語が始まります。


「どちらからですか...。」

「今日はわざわざ遠くからありがとうございます...。」

「寒いですねえ...。」

「おりこうさんですね。おいくつですか....。」


さりげなく...ほんの一言から新しい出会いが始まります。


オープン時の、赤ちゃんは、今年はなんと成人式。
ご家族でわざわざご報告に来て頂きました。


創ギャラリーおおたも今年は20周年。
成人式を迎えます。

今日も新しい出会いを求め、お客様を心いっぱい、お迎えさせて頂きます。


旅の絵本への想いと共に.......。










































  


Posted by 有田テラス at 10:23 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語

ハーゲンダッツの幸せの法則

2016年02月07日

ものごころついた頃からアイスクリームが大好物でした。

幼い頃の写真はどれも右手にアイス(笑)。

当時はまだまだアイスキャンディーやラクトアイスが主流な時代。
埼玉の実家に時々届けられる銀座のアイスクリーム。

嬉しくて嬉しくて素敵なガラスの器に丁寧に盛り付けて大切に頂きます。

子供ながらも至福の時です。


学生時代のバブル全盛期には東京のあちらこちらでアイスクリーム専門店が立ち並び、
中でもハーゲンダッツの美味しさは格別で、グルメを気取る、OLや女子大生の心をとらえます。


時は過ぎ、コンビニやスーパーで買うことが出来てもやはりハーゲンダッツは、頑張った自分へのご褒美となりました。



有田焼カレー発売当時、プロジェクトは暗礁に乗り上げていました。


何をしてもどんなに頑張っても売れません。

主体となった店舗の存続も雲行きがあやしくなり、プロジェクトから一人減り二人減りと悲しく辛い日々が続いていました。

そんな時、毎日自分たちへのご褒美に300円のお小遣いをリーダーから頂戴します。
ほんの10年前のお話しです。


大切に貯金する人。

100円だけお菓子を買う人。

たばこ代にしてしまう人。


明日がどうなるかわからない暗闇の中、私本人は、と言いますと...

毎日迷わずに、自分へのご褒美にと、ハーゲンダッツのアイスクリームを頂いていました(笑)。


なぜ、なぜ、とよく尋ねられます。

信じられません。と真面目な教師の友人に揶揄されます(笑)。

普通大変な時には、買いませんよ~。



いえいえ、これは私の持論なのです。

それは、今日の私だけの為に与えて頂いたご褒美ならば、私の魂が一番喜ぶとっておきの事を、自分自身へ
プレゼントしたい。

なぜならば......。


創ギャラリーおおたのお客様は、夢と希望と癒しを求めて当店をわざわざ選んでくださる、心豊かなお客様です。
そのようなお客様に対して、苦しく辛い顔や雰囲気でのおもてなしは出来ません。


ギャラリーとレストランはお客様へ夢と癒しをお届けする、特別な空間でなければいけないのです。


大変な中でも心穏やかに、心一杯のおもてなしをさせて頂くには、まずは私共が幸せで満たされていないといけません。

それが当時、私自身が出来る自分自身への最高の投資だったのです。


時が過ぎ.........。
お蔭さまで今でもこうして幸せな毎日に感謝が出来るのも、このような出来事があったからだと自負しています。
あの満たされた時間があったからこそ、さらに美味しいもの作りへの進化を求める事が出来ます。


時に女性や母親は、自分が我慢をして子供やご主人様の為に尽くされます。
私自身も勿論、そのような思いもありました。

それはとても奇特な人であり、、美徳である事と思われますが、常に満たされない日々が続いてしまいます。

そう、まずは私が一番!!(笑)


小さなしあわせで、自分自身が満たされることで、不思議と波動が幸せの波動と変わり、
周囲へと思いやる心や優しさで一杯になります。


この法則を私は、密かに、ハーゲンダッツの幸せの法則!!と呼んでいます(笑)。


特に女性は男性や子供を優先します。
いえいえまずはお母さんが幸せにならないと、とお伝えさせて頂きます。

女性は太陽であり女神さまですと。


しばらくすると、皆幸せそうなお顔で幸せなお話しをご報告してくれます。

お母さんが幸せだと、旦那様や子供達やご家族は皆、幸せそうです。

結果、良いお仕事にも繋がるのです。




僅か300円の幸せの物語です。


ただ決してお金だけに限りません。

美しい自然に触れるなど、僅かな中でも最高の贅沢は、自分自身へのご褒美だと思います。




昨日、お陰様で、例年以上にお客様で賑わう、熊本のお客様からメールを頂戴いたしました。


有田焼カレーはお値段が良いから、他のもので我慢したけどやっぱり満たされないのよね。

結局、わざわざ買いに行かせて頂いたのよ。
ああ、幸せ~と、お客様。


嬉し過ぎます。


きっと私共の、幸せの波動がお届けできたのかもしれません。


そうだ、いつか有田焼カレーの幸せの法則!!と言って頂けるようにならなくちゃ。
ふと。そんなことを考えてしまいました。


そう、今日は久しぶりに、愛しのハーゲンダッツを頂きながら。
















  


Posted by 有田テラス at 10:46 | Comments(2) | 創ギャラリーおおた物語

おもてなしの美学。

2016年02月05日

人生はおもてなし...だと思っております。

幼い頃、小さな記憶の中で最初に思い出すのは大好きだった叔父の家に
遊びにお伺いした時に、上品な伯母がもてなしてくれたお料理と笑顔と
美味しい手絞りのオレンジジュース。

美しい器と綺麗なガラスのコップ。

2歳か3歳の幼い幼い記憶です。
後に伯母や祖母が有田焼を好んでいたと知り、有田でお仕事をさせて頂く中で
ご縁を感じずにはいられませんでした。


その時の人生においての小さな感動が、弊社のおもてなし企業としての
原点となっているような気が致します。
二人に感謝せずにはいられません。


そして祖母に学んだお膳立てのお手伝いも、毎日が、私のお役目でした。
そこに小川の伯母の素敵なエッセンスが加わります。

まだまだ昭和の時代。
決して贅沢ではなく質素な中にも品格を感じる大好きな時間でした。


時が過ぎ、このような良い大人になりながらも三つ子の魂百まで。

今でも若いスタッフの方々にまで、おもてなしの流儀や基本のお話しを
させて頂きます。

心からの思いがなければ、おもてなしにはなりません。


昨日はお馴染みの、お客様よりお身内の大切な贈り物へと当店のチーズケーキを沢山ご注文を頂きました。
一つ一つの自家製のチーズケーキはオープン時からのロングセラー。

包装お熨斗は簡単で結構ですよ、とお客様。

それでも一人、一人のお客様の手にお渡しさせて頂いた時の感動をと、
スタッフの皆で、こうしたらどうですか、こちらの方が良いでしょうか。と、
スタッフ自ら、一生懸命に思案してくれました。


少しでもこのように創ギャラリーおおたのおもてなしの心がスタッフの中にも
伝承されている事にとても嬉しく思いました。



どうかお客様のお心へとその思いが届きますようにと、お客様へ、
そして我がスタッフへと感謝感謝の1日でした。










  


Posted by 有田テラス at 14:04 | Comments(2) | 創ギャラリーおおた物語

朝が来た。

2016年02月02日

毎朝、NHKの朝が来た。を楽しみにしています。

偶然ではありますが、創ギャラリーおおたの、創業者の母校でもあります
女子大を、創立された広岡浅子先生のお話しなのです。

日本の経済の発展や、女子教育に、尽力された素晴らしい方で、
心から尊敬させて頂いています。

更に偶然にも、関係者のご先祖様が、先日から登場しています。

こうした、女性の社会進出に一石を投じられた立派な方々のおかげ様で
現在は女性の経営者や起業家が社会進出する、足がかりとなったのだと感慨深いものがあります。

ふと、その歴史に詳しい大阪の友人に逢いたくなりました。

と、その時偶然にもお電話を頂き、以心伝心。

久しぶりにお話しが弾みました。
友人は、作家のプロデューサーをしています。
そして、変わっているというか笑、たまたま先ほど登場した、我が創業者の
ご先祖様の大ファンなのです。
身内より、良く本人を知っていて、感心したり、感謝したりです。

いつか創ギャラリーおおたの波乱万丈な、物語が一冊のお話しになったら
嬉しいなあ。と夢を語りました。

夢は叶う‼️

これは創ギャラリーおおたのコンセプトであり、スローガン笑。

単純ですが、この前向きさだけで生きてきた私達です。

きっと夢が叶う日が来るかもしれません。

近い将来、そのような日が来る事を夢見て、今日も日本一から、世界一の
有田焼カレーを目指して、スタッフ一同精進してまいります。

そう、愛情と言う魔法のスパイスを更に未来へと向かいながら。












  


Posted by 有田テラス at 19:25 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語