有田焼カレー物語....3

2016年02月17日

創ギャラリーおおたがオープンして初めての夏....。

お盆も終わり、わずか一日の子供達との時間も終わりました。

本日から、たったひとりでの営業です。

なぜならば.....。

一年前の計画当初は、一人で出来る事をやりたい!...と決めていました。

ところが、いざ、スタートして見ると.....。

いつの間にか夢が膨らみ、何やら、ギャラリーに、レストランまで始めてしまいました。

ギャラリーの敷居を低くしたいとパン屋さんまで。


それでも言ったからには、人に迷惑をかけずに、どうにか一人でできないだろうかと......。


家の事は何も出来ずに子供達には申し訳ないばかり。

今ならあれだけ一日中お仕事していたら何もできないからお願いね。
と言ってしまいますが、その時は、私はなんて能力がないんだろうと思ったりもしていました。


家庭とお仕事を両立している人はすごい...!!

それに比べて私は....。


それを見透かしたように、どこからともなく親友がひょっこり顔を出して元気づけてくれます。


「今は人の何十倍ものお仕事をしているのだから、出来るわけはないのよ!」

「まずは立ち上げを頑張りましょうよ!!」

「あなたは凄いわよ!」

「素晴らしい!」

「こんな美味しいカレーはないわよ!」

褒めてほめてほめまくります。


人呼んで.....。

「絶対大丈夫!と褒めまくりの法則!!」......。

いつもいつも心いっぱい元気づけてくれました。(笑)


.その通り!私は私をほめてあげたい!

なんて単純な私...。


人間疲れてくると思考がマイナスになります。

そんな時はどちらに転んでも最高に有り難い事
.....................渋沢栄一

と思い出し感謝をすることに致しました。

そうです。

このような素人のお店にお客様が来て下さるだけで有り難いのです。

大変なんて言っていたらバチが当たります。


何とかなります!
何とかします.!

そうあの、さだまさしさんも言っていました.....。

どうなってもありがとう.....。


朝は2時に起きて.......と言うよりほとんど睡眠はもちろん、お食事も取れません。

パンを仕込んで....キャベツを切って....カレーに火を入れ味を調えて、昨夜焼いたケーキをカットし....。

ホールのお掃除、テーブルをふいて、お花を活けて....厨房に戻りパンをオーブンにいれて....。

次から次へと準備が沸いてきます(笑)。


朝10時オープン。

当初は朝10時から夜6時...。

その後すぐにお客様のご要望により、夜は10時までの営業となりました。

たった一人の営業。

学生時代、意外にも運動神経には自信がありましたが、今日はさすがに自信がありません。

昼2回転....夜1回転、その間にカフェのお客様とギャラリーのお客様。

お店が終わったら明日の仕込み......。

ケーキを焼いてカレーを仕込み、ギャラリーの次のご案内のハガキの校正.....。

毎日毎日夜中まで........。


何をさせて頂いたのかほとんど覚えていません(笑)。

無我夢中だったのです。

と言いますか、必死でした。



どうにかどうにかほっとしていた数日後、オープン時に大変お世話になった、

大串惣次郎先生がコーヒーを飲みに来てくださいました。


「どがんね~。うまくいきよるね~。」.......優しくて、笑顔が素敵です。しかも.バリバリの佐賀弁です(笑)。

「きばらんばいかんばい。ばってん、無理したら、なあんもならんと」......。

「こんな店は有田には、まだなかけん。長く続けてほしかあ~」........。


通訳させて頂きますと......(笑)。


「どうですか。上手くいってますか」.....。

「がんばらないといけないけれど無理したら何もなりませんよ」....。

「このようなお店はまだ有田にはないので長く続けて欲しいです」.....。


......有り難くて涙が出ます...。


ちなみに佐賀に嫁いだ時に反対に、方言で苦労したので、子供はバイリンガルに育てました(笑)。


惣次郎先生は現在は日本伝統工芸士会の伊万里、有田の会長で天才的なろくろ士......。

立派な陶芸家の先生でいらっしゃいます。


大きな花器から、小さな器まで、藍色の染付の作品は素晴らしいの一言。

お料理だけではなくデザインや全てにこだわりたい私は、有田と言う事もあり、一番メインである器を惣次郎先生に全てオリジナルで作って頂きました。

カレーコースの器から化粧室の手洗い鉢の器に至るまでをもお願い致しました。


カレー皿のスプーンの返しにこだわる私の要望、やカレーのルーを入れる蓋物の繊細な大きさや手触りなど、細部に渡るまで、徹底的にお付き合いをして下さったのです。

極みのアーティスト魂を拝見させて頂きました。


一番の驚きはコースにお出ししていた小さな食前酒の器を作成して頂いた時でした。

素晴らしい藍色の染付と言う小さな小さな器に感激でした。

全てろくろの手作りです!



その惣次郎先生からアドバイス...。

「ここは一人ではじぇったい無理ばい!どうにかせんば、身体壊すバイ........。」


....と言って頂いた事で、現実の世界を実感したのです。

素人の浅はかさを感じました。

人は一人では何もできない.....。



その後、有り難い事に偶然知り合いの方のご紹介の人がひとり...。

夏休みが終わったオープン時にお手伝いして頂いた友人が一人...と戻って下さることになり、
新体制による三人での新たなスタートが始まったのでした。

感謝感謝で涙があふれます。


新学期が始まり、秋の足音が聞こえる季節.........。


創ギャラリーおおたの物語はまだまだこれから始まります。


やれるところまでとことんやりなさい....しかし悔やむな。......ご先祖様の声が遠くで聞こえます......。


1996年....初秋.....。




有田焼カレー物語....3


有田焼カレー物語....3

大串惣次郎先生作










































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Posted by 有田テラス at 09:50 | Comments(0) | 創ギャラリーおおた物語
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